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如来 |
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ルーツ |
■三十二相
北京の骨董屋で買った 釈迦三尊です。 観音開きになっていて、 開けるとこのようになります。 画像の左手が普賢菩薩、 右手が文殊菩薩で、 それぞれ、象と獅子に 乗っています。 |
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特徴 |
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主な如来像 |
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釈迦如来 |
釈迦は実在する人物で、仏教の開祖となり神格化され、永遠に衆生を救済する仏として崇められるようになったのが釈迦如来です。東南アジアで作られる仏像のほとんどは釈迦如来です。 特徴法隆寺に代表される、右手を施無畏印、左手を与願印に結ぶ例が多く、飛鳥時代には、左手の小指と薬指を曲げている作例(法隆寺金堂、室生寺など)もあります。ただし、禅系では、禅定印の像が作られる例が多い。
脇侍釈迦三尊の場合は、一般的に左に文殊菩薩、 右に普賢菩薩を伴います(薬王菩薩・薬上菩薩、観音菩薩・虚空蔵菩薩、梵天・帝釈天などの組み合わせも見られます)。さらに文殊・普賢の脇侍に、十大弟子の迦葉、阿難の二尊を加えた五尊形式の例もあります。 眷属八部衆(釈迦に教化された異教の神々)や十大弟子(釈迦の主な弟子)を従える例があります(→その他の部参照)。 |
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阿弥陀如来 |
サンスクリット語で、アミターユスまたはアミターバといい、無限の寿命をもつものと訳されます。無量寿如来あるいは無量光如来とも呼ばれます。 特徴九品来迎印(→基本形<九品来迎印>参照)と呼ばれる、両方の手とも親指と人差し指または中指、薬指で円を作るのが一般的です。 脇侍阿弥陀三尊の場合は、左側に観音菩薩、右側に 勢至菩薩を伴います(密教系は逆)。 眷属二十五菩薩を従える例があり、平安時代中期以降信仰を集めました。特に東寺観智院のものが有名です。 |
■四方仏 仏教では、東西南北に仏国土(仏の世界)があり、それぞれにその仏国土を治める仏が一体ずついると考えられています。北に「未来仏」の弥勒菩薩、南に「過去仏」の釈迦如来、西に「現在仏」の阿弥陀如来、東にも「現在仏」の薬師如来が配されています。 阿弥陀如来は現在仏ですが、西方はるかの極楽世界の教主であり、人がこの世を去るとき極楽浄土に向かい入れてくれます。 薬師如来は、瑠璃光世界の教主で、瑠璃光とはこの世のことであり、今この時代でご利益を授かることができると考えられています。 (過去仏、現在仏、未来仏の分類に関しては、宗派や経典または寺院によって諸説あります) |
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薬師如来(薬師瑠璃光如来) |
サンスクリット語でバイシャジヤ・グルといい、現代でいえば医師を意味します。正式には薬師瑠璃光如来と称し、東方浄瑠璃世界の教主です。 特徴
薬壺を持っていなくても、右手の薬指が前に出ているのが特徴です。物を持つ如来はこの薬師如来だけです 脇侍日光菩薩・月光菩薩を従える。昼夜を問わず、病で苦しむ人々を見逃さないようにするためです。 眷属薬師十二神将(→その他の部参照)を従える例もあります。十二大願に対応して、薬師如来の分身ともいわれています。 七仏薬師(しちぶつやくし)薬師如来の光背に七体または六体、あるいは七体同じ大きさの像、あるいは大きな薬師如来のまわりに小さな六体の像として表現されます。薬師如来が御利益を発揮するときの化身、分身とされています。七仏薬師の名称は右欄参照。 |
■薬師如来十二大願
■七仏薬師
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毘盧舎那如来(びるしゃな) |
サンスクリット語でヴァイローチャナといい、「光があまねく広く照らす」「太陽」の意味です。 特徴奈良東大寺の大仏は、右手は第三、四指をやや曲げた施無畏印、左手を左膝上に置いて上を向けた与願印を結び、大仏座という蓮華坐上に結跏趺坐しています。 脇侍如意輪観音、虚空蔵菩薩を従えます(東大寺)。 |
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大日如来 |
毘盧舎那如来が密教教義の中でさらに発展し、特に真言宗系密教では最高仏とされ、釈迦如来や菩薩、明王など全ての仏は大日如来の化身とされています。 特徴一般的に蓮華座に結跏趺坐し、宝冠をかぶり、瓔珞(ようらく)、臂釧(ひせん)、腕釧(わんせん)を身につけます。
曼荼羅は大日如来の世界を表したものです。それぞれ胎蔵界曼荼羅、金剛界曼荼羅といい、合わせて両界(両部)曼荼羅と呼ばれます。 |
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五智如来 |
密教の中心である大日如来を囲んで、東西南北に4体の如来を安置する例があります。 (下図は分かりやすいように、上が北になるように記述しています)
五智は仏の五つの智慧のことをいい、大日如来の宝冠を五智宝冠ということから、こう呼ばれます。 |
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阿閃如来(あしゅく) |
鏡のように全てを映し出すという意味で「大円鏡智」と呼ばれる智を表します。病気を治します。薬師如来が密教にないのは、この阿閃如来と同等と考えられたためです。
特徴左手で納衣の端を握り、右手は降魔印を結んでいます。 |
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不空成就如来(ふくうじょうじゅ) |
ご利益を与えるために、するべきことを成就させることで、「成所作智」と呼ばれる智を表します。「不空」とは空っぽでない、充実したことを指します。
特徴右手は施無畏印を結び、左手は手のひらを上にして足に置いている例が多い |
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宝生如来(ほうじょう) |
あらゆるものは平等であるという精神を説きます。宝も福も叶えますという意味で、「平等性智」の智を表します。
特徴右手で与願印を結びます。 |
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仏頂・仏母(ぶっちょう・ぶつも) |
密教の最高仏である大日如来から派生した諸々の仏です。仏頂とは、仏の頭の頂は普通の人々には見えない尊いものなので、仏の中でも最高の仏尊のことを指します。 一字金輪(いちじきんりん)仏頂仏頂のなかでも最も優秀な仏尊です。一字とは仏や菩薩がこの一字に帰することから、また金は古代インド神話による最高の位を表すことから名付けられました。金剛界の曼荼羅に描かれるほか、彫像としては岩手中尊寺に遺っています。 大仏頂(だいぶっちょう)如来の三十二相のひとつ、肉髻相の功徳を神格化したもので、胎蔵界曼荼羅に描かれます。これ以外にも、三十二相の功徳を神格化したものがいくつかあります(省略)。 仏眼仏母(ぶつげんぶつも)あらゆる眼力をそなえた仏眼を尊格化し、また諸仏を生じさせる母であることから仏眼仏母といいます。 単独の画像として描かれるほか、胎蔵界の曼荼羅に描かれることから、金剛界の一字金輪仏頂に対応するものと考えられています。 |
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