善徳寺は、足利氏8代目の直系で、室町幕府初代将軍の足利尊氏を開祖、一門の仏満禅師を開山として応安元年(1368)に創建された名刹です。
2002年から2003年かけて、本堂の解体修理が著名な宮大工小川三夫氏によって行われ、同時にご本尊の薬師如来像と、脇侍の日光・月光菩薩像の修理が勢山さんによって行われました。
善徳寺に隣接する史跡・足利学校
本堂修理後に新しく作られた山門
解体修理された善徳寺本堂
須弥檀の前で配置などについて
ご住職と打ち合わせです
光背裏側には「享保元年」と記されていました
見事な彫刻が施された光背と台座
修理個所の説明を熱心に聞く皆さん
組立作業を見守ります
本堂の解体修理と増築を行った
宮大工の小川三夫さんと
ご本尊の胎内に納められていた
江戸時代の古文書
平成の修理記録が胎内に納められました
美しくよみがえった中央薬師如来像と
右日光菩薩像 左月光菩薩像
〜修理前の様子を伺いました〜
薬師如来像の膝中には、享保元年の墨書がありました。
薬師如来像の頭の右部分には大きな損傷、あごの下には擦過傷もあり、金箔もはがれてしまっていました。
損傷部分は新し
い材を使って補修し、木クソと呼ばれる木粉と漆を混ぜた素材を、少しずつ盛り上げながら姿を復元したそうです。
日光・月光菩薩像もかなりの損傷で天衣の脱落もあり、いったん全てを分解し、復元の後再組み立てをしました。
装飾の冠や胸飾りを取り付けます
美しい姿にしばし見とれてしまいました
各部材の確認をしながら
仮組み立てが進みます
薬師三尊が無事所定の場所に安置
次は眷族の十二神将の配置です
そこで問題が出てきました
結局十二神将も修理をする事になり
勢山社に入院しました
台座の彫刻部分も欠けていたりで、かなりの損傷があったそうです。
足利の善徳禅寺に
    美しく生まれ変った薬師如来さんと
       日光・月光菩薩さんが戻ってきました